生活習慣病とは
食・活動・休養習慣、嗜好、ストレスなどの偏りが肥満(体重過多)、糖尿病予備軍や糖尿病、高脂血症、高血圧、高尿酸血症を引き起こし(生活習慣病A 群)、慢性化した場合、動脈硬化を発症・進展させ脳卒中や狭心症・心筋梗塞、閉塞性四肢動脈硬化症など(生活習慣病 B)の要因になります。
Aを早期に検出し、食事や運動療法、その他の習慣を中心に楽しみながら良い方向へ是正すると、Aがコントロール、あるいは消失し、Bが起こりにくくなります。肥満は30才から徐々におこり、糖尿病予備軍も50歳以上では10名に2-3名、糖尿病は1名程度おられます。早期に見つけ、予防すると糖尿病は発症しません。
高塩分は食道・胃癌、タバコは肺・食道・喉頭癌、高脂肪・高乳製食品などは大腸・子宮・乳癌などの誘因になります。野菜・果物の十分な摂取や運動は癌になりにくくします。これら生活習慣の影響受けやすい癌を生活習慣病 C 群と私は分類しています。
■生活習慣病の対策
食事で最も大事なことは、食べたり飲んだりするエネルギーが消費を上回らないことです。少々の偏りは、あとで直すとして、まず、上記を黒字にしないこと、黒字にするとその分が脂肪になり、おなかや血管壁にたまり、Aが発症します。活動度が落ちると、脂肪も質が悪くなり、血圧をあげたり、血液を固まりやすくする因子をだしたり、血糖を上げ易くする因子を出したりします。20kg体重がオーバーのかたでも、
目標へ向けて1月に0.5-1kgでも減らす方向性を身につければ、方向が良い方へできる範囲で変わればそれでOKです。
専門的にはなりますが、いくつかの執筆した文献をあげておきますので参考にしてください。
■参考文献
原納 優、名引純子 生活習慣の改善 循環器医が治療する糖尿病と大血管障害 代田 浩之、野出 孝一 編集 270-276 2004
原納 優、 木村 祐子、吉村 安崇: 生活習慣病とは 生物資料分析 23:161-166 2000
原納 優 病気のはなし 糖尿病 検査と技術 30, 324-330 2002